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女子中学生の香りはタイムマシンなんだ

 

夜。うだるような暑さも徐々に身を潜め、過ごしやすいようになった。

 

今日の晩御飯は外食だ。一人で近所のファミレスに向かう。

 

昔は一人でファミレス行くのも恥ずかしくてできなかったのにな。

 

そんなことを思いながら街を歩く。今では一人で居酒屋に行ったりしている。大人になったということなのだろうか。

 

しばし歩くと、雨が降ってきた。それも、結構強い。

 

焦ったが目的地まではもう少し。

 

そんな僕の横を一人の女子中学生が追い抜いた。

 

服装はジャージだ。部活帰りで降られちゃったのかな。

 

そんなことを考えていると、僕の鼻に甘い香りがしてきた。

 

間違いない、あの女子中学生の匂いだ。

 

気がつくと僕は中学生に戻っていた。

 

ような気がしたんだ。教室で、廊下で、グラウンドで…あの時の記憶が、女子中学生の香りによって呼び戻された。

 

思い出す。俺の好きだったさやかちゃん、良い匂いだったな。

 

恥ずかしくて声もなかなかかけられなかったけど、すごい好きだったな。今も元気かな………

 

…………

 

気がつくと、雨の降る街並みのど真ん中に立っていた。

 

そうかそうか、晩御飯を食べに行くんだったな。

 

あの女子中学生は、濡れずに家まで帰れたのかな。

 

よーし、今日は肉食べようかな。

 

そんなことを考えていたら店に着いた。

 

「いらっしゃいませ。何名様ですか?」

 

「一人、禁煙でお願いします。」

 

テーブルに着き、メニューを見る。

 

ハンバーグにしよう。

 

注文した。

 

ふと落ち着いて水を飲む。

 

女子中学生の匂いって、洗剤とか柔軟剤で構成されてるのかなぁ。

 

なんて考えている。

 

これの正体知れば人は幸福になれるんじゃないか。

 

ハンバーグがきた。

 

美味しい。

 

満腹満腹、満足じゃ。

 

あの匂いの正体は誰もわからない。

 

でも、ハンバーグは美味しい。

 

それで十分じゃないか。ごちそうさまでした。また明日も頑張ろう。

 

 

 

 

………やっぱ気になる。正体知ってる人いたら教えてください。

 

終わり。

 

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